こっち向いて笑って、先輩!


「あっ、いや、私は……」


「ありがとね。今日はちゃんと今までの桃の分もみんなで頑張るから!」


「……っ」


自分はもう必要とされていない、空気のような存在なんだって思ってた。


頑張っていることをわざわざアピールするようなこともしたくなくて。


それでも、頑張ったねって言って欲しくて。
気づいて欲しいなんて。


自分の気持ちちゃんと言わないと相手にもわかんないって、前にそんなこと如月先輩に言われたけど。


改めてそうだなって思うし、自分の気持ちを正直に話すことで、初めて相手が思わぬ反応をしてくれることがあるんだって、今気づけた。


もう少し上手に、自分の正直な気持ちを話せるようになりたいって思った。


如月先輩の、おかげだ。


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