こっち向いて笑って、先輩!
「あー!いたいた!澪南ちゃああああん!」
みっちゃんとお弁当との写真大会を行っていると、背後からそんな声が聞こえて、みっちゃんがあからさまに嫌な顔をした。
「げっ」
「げってひどいな〜!ちゃんと和那も連れてきたよん」
っ?!
そう言って現れたのは、相変わらず噴水ヘアがよく似合っている野村先輩と……。
「き、如月先輩!」
「……」
「ねーねー、お2人とも!お昼一緒に食べていい?」
如月先輩の腕を強く掴みながらニヤニヤとそう言う野村先輩。
「流星、お前図々しいぞ」
「そんなことねーよ!ほら、桃ちゃんも俺らと一緒に食べたいよね!」
「は、はいっ!」
「ったく」
私の返事を聞いてそう声を漏らす先輩と、ため息をついて「仕方ないな」と承諾するみっちゃん。
そして、野村先輩はみっちゃんの隣に、
如月先輩は……
「手作りなの?」
私の持っていた紙皿を覗き込みながら自然と隣に座る先輩にドキドキが止まらない。
「あっ、あっ、えっと、みっちゃんの!です!」
いいですか、如月先輩。
今あなたの隣にいる私は、あなたのことが好きなんですよ。そんな当たり前みたいに隣に座られたら!