こっち向いて笑って、先輩!
「ったく、おもしろくねー。隼覚えておけよ」
先輩方はそう言うと、逃げるように学食を後にした。
「だ、大丈夫?真壁く─────」
「ほんっとごめん、来原」
真壁くんは、はーっと大きなため息をつきながら、両手で自分の顔を覆った。
「なんで真壁くんが謝────」
「流星、真壁に詳しい事情聞いといて。来原、ちょっと」
「えっ、あっ、ちょ、如月先輩?!」
突然、如月先輩に腕を掴まれて私は如月先輩と学食でる形になる。
な、な、何が起こってるんだ!如月先輩!
真壁くんをおいて、いや、野村先輩がそばにいてくれているけれど、でも……。
ふと、歩きながら、掴まれた腕に目を向ける。