こっち向いて笑って、先輩!


誰もいない、密室で2人きり。
スカート事件の時とは違って、今回は先輩に促されてここに来た。


夢みたいなことが立て続けに起こって頭が追いつかないよ。


「先輩、あの、」


今なら言えるかもしれない。


先輩とまた距離が縮まった気がして。


今言わなかったら、また波のように、次の瞬間には離れていっちゃいそうだから。


繋ぎ止めておかなくちゃ。


「わ、わ、私と!おっ、お友達になってください!」


身体を一歩後ろに下げてから、如月先輩に手を差し出しながらそういう。


ちゃんと、先輩の友達って言う許可をいただいて、それから次のステップに!まずはそこから!


「……それは、嫌だ」


え??



< 183 / 270 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop