こっち向いて笑って、先輩!
*
そしてやってきた合同合宿の日。
「あ!如月の追っかけの子!え、もしかして、同じ班?!」
施設内の体育館にグループごとに並んだ時、後ろから声をかけられた。
そこにいたのは、如月先輩にカーディガンを返そうと3年棟をキョロキョロしていた時に私を助けてくれたギャルの先輩!
「あっ、どうも!この間はありがとうございました!私15班です!」
「おぉ!なら一緒だ!私のことは晴美(はるみ)でいいよ〜。桃ちゃん!」
晴美先輩は私のジャージの刺繍を指差しながらそう言った。
「よろしくお願いします!晴美先輩!」
「晴美先輩だって〜照れる〜!」
「お〜何、もう妹分か」
ひょこっと現れたのは、この間も一緒にいた多分彼氏であろう先輩。
「なんだよその言い方〜。あ、こいつ、葉(よう)ともう1人川越も同じ班だからよろしく〜。あれ、1年もう1人は?」
「あ、えっと……」
あと1人、同じ班は誰なんだろう。