こっち向いて笑って、先輩!





そしてやってきた合同合宿の日。


「あ!如月の追っかけの子!え、もしかして、同じ班?!」


施設内の体育館にグループごとに並んだ時、後ろから声をかけられた。


そこにいたのは、如月先輩にカーディガンを返そうと3年棟をキョロキョロしていた時に私を助けてくれたギャルの先輩!


「あっ、どうも!この間はありがとうございました!私15班です!」


「おぉ!なら一緒だ!私のことは晴美(はるみ)でいいよ〜。桃ちゃん!」


晴美先輩は私のジャージの刺繍を指差しながらそう言った。


「よろしくお願いします!晴美先輩!」


「晴美先輩だって〜照れる〜!」


「お〜何、もう妹分か」


ひょこっと現れたのは、この間も一緒にいた多分彼氏であろう先輩。


「なんだよその言い方〜。あ、こいつ、葉(よう)ともう1人川越も同じ班だからよろしく〜。あれ、1年もう1人は?」


「あ、えっと……」


あと1人、同じ班は誰なんだろう。


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