こっち向いて笑って、先輩!
「へー!この子が噂の、和那の年下の彼女ちゃん?」
「あっ、ど、どうも」
野村先輩と少しチャラさが似ている男の人が私に近寄ってきたので慌てて挨拶をする。
ここにいる人はみんな、如月先輩の同級生なのだろうか。私が知らない如月先輩を知っている人たち、かぁ。
先輩はどんな中学生時代を過ごしていたんだろうか。困ってる人をほっておけない性格はその時からかな。
「小動物って感じだなぁ〜!和那が付き合うってなんか意外」
────チクッ
そんなに深い意味はないかもしれない。
単純に、カッコいい如月先輩と平々凡々な私。
そりゃ、側から見たら釣り合ってるとは思えないかもしれないけど。
そうはっきり言われると、流石に少し傷ついちゃう。
「別に何も意外じゃないから」
っ?!
そんなセリフにびっくりして思わず如月先輩のことをじっと見てしまう。