こっち向いて笑って、先輩!
「何ムスッとしてんの〜?怒った〜?別に変な意味はねーよ」
彼に肩を組まれてそう言われても、まだ納得いかない顔をしている如月先輩。
「俺にもったいないくらいだから」
っ?!
ボソッとそう言った先輩の声に、また驚いて目をパチパチさせる。
何を言ってるんだ如月先輩。
もったいないのは断然私の方なのに。
「ほーん。……なんか変わったな〜和那。前は、そんな風にあからさまに感情表に出したりしなかったのに。あ、ねぇ桃ちゃん、中学の頃の和那見たくない?」
「えっ、あ、はい、み、みたいです!」
私がそう返事をすると、如月先輩の友達さんは「おいで!」と言ってた私の腕を引っ張った。
アルバムが広げられたテーブルに近づくと、みっちゃんや野村先輩たちももうアルバムを見ていて、私たち2人もそこに混ざるようにアルバムを覗いた。