こっち向いて笑って、先輩!





「来原、今日はやけにニヤついてんな」


「ふふーんっ」


「気持ち悪りぃ」


翌朝、自分の席で昨日の出来事を思い出してはニヤニヤしていると、飯田が私の顔を除いてそう言った。


「うるさいなー!」


でもいいもん。
今日の私は何を言われても怒らない。
放課後には先輩に会える時間が待ってるし!


「あ、そういえば。飯田って野村先輩と知り合いなの?」


「流星さん?」


「うん」


確か、飯田はバスケ部だよね。
でも、野村先輩がバスケ部ならもちろん私が知らないはずはない。
如月先輩の幼なじみだもん。


「小学校のクラブチームが一緒だった」


「へ〜。今の部活は?」


「いや。部活には入ってない。遊びでやる方が好きなんだって」


ほぉ。さすがチャラ男というだけあって、そんなところも軽いなぁ。



< 34 / 270 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop