こっち向いて笑って、先輩!


「あ、悪い。来原のこと責めてるとかそう言うことじゃなくて……」


「ううん。あってるよ」


飯田の言ってることは的確だし、厳しく聞こえるけど、それはちゃんとクラス全体が見えていて気遣える飯田だからこそわかることなんだって思う。


デザインを描いて欲しいってみんなに紙を配った時も、めんどくさそうなクラスの顔があまりにも怖くて、絶対に全員提出して欲しいなんて言えなかった。


『大丈夫。私がやるから』


場の空気をどうにかしたくて、どんどん自分で自分の首を締めちゃうなぁ。


「昔から悪いくせなんだよねぇ。だから飯田がいてまじでありがたいです!頼りにしてます!」


「はぁ……調子いいな、お前」


「うん!ありがとう!」


「褒めてねーよ」


飯田はそう言ってまた私を置いてグングン前に進んで行く。


そうだよね。飯田のいう通り、今度はもう少しうまく話してみんなに協力してもらおう。


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