こっち向いて笑って、先輩!
「ごめんね、みっちゃん。同じ制服着てクレープ食べるのが私たちの夢だったのにね」
「いや…それずっと桃が勝手に言ってたことだし」
みっちゃんはコーラをスコーっと飲んでから「それに…」と付け加えた。
「私は…桃が心配なだけ」
「え、私?」
自分のことを指さしてポカンとする。
「桃は昔から、お願いされたら断れないタイプだし、お人好しっていうか…だから心配」
ワンレンロングがよく似合うみっちゃんは、その髪を耳にかけてため息交じりでそう言った。
「そんなこと…」
『ないよ』とは言えなかった。
断れない性格なのは事実だから。
「私がいなくて、高校生活大丈夫かなって」
頬杖をついて、足を組み替えたみっちゃんはやっぱり大人っぽくてちょっとセクシーで、女の私でもドキッとする。