こっち向いて笑って、先輩!


「だ、大丈夫だよっ!」


慌てて反論する。


「ふーん。まぁいいけど」


正直、学校での友達が誰なのかって聞かれたら、答えに困る。


今のグループには、仕方なく入れてもらってるって感じだし、弁当の時以外、ほとんど関わらない。


他の子達はみんな休日に遊びに行ってるみたいだけど。


私はそういうタイプじゃないというか…私があのグループにいるだけでちょっと浮いちゃうといいますか…。


「こっちとしては、せっかくそこに行ったんなら、如月先輩と距離縮んで欲しいなと思うわけじゃん。ひとりぼっちの桃を想像するのは辛いし」


「みっちゃん…」


「だから、今度はもうちょいうまくやんなよ」


みっちゃんはそう言って、ふにゃふにゃになったポテトを私の口の中に放り投げた。


ちょっと厳しく聞こえるけど、それでも私のことを思ってそう言ってくれるみっちゃんに、この人が幼なじみで良かったと改めて思った。



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