こっち向いて笑って、先輩!
「無事でよかった」
「……っ、」
みっちゃんの手が私の肩に置かれて、ギュッとなる。
「桃のことだから、また頼まれた仕事断れなくなったとかそう言うことだろうとは思ったけど、連絡、つかないから何かあったらって……うちのバカが本当ご迷惑をお掛けしましたっ!」
みっちゃんは私から手を離すと、一部始終を見ていた如月先輩の方に振り返ってそう言う。
あぁ、私は親友に何を言わせてしまってるんだ。
私も慌てて頭を下げる。
「まぁまぁまぁ!2人とも顔上げて〜!どうせ和那だっていつも暇なんだからいいんだよ〜!無事で何より何より!俺と澪南ちゃんとこうしてまた会えたし!」
野村先輩がパンパンと手を叩きながら明るくそういった。
「はぁ……帰るよ、桃」
「えっ、ちょっと待ってみっちゃん!」
気になっていたんだ。どうして野村先輩とみっちゃんが私たちのことを2人で待っていたのか。