こっち向いて笑って、先輩!
ブーブー
っ?!
突然、スカートのポケットに入れてたスマホが震えて、慌てて取り出す。
「……みっちゃん」
画面を覗くと、大好きな名前が並んでいた。
なんてタイミングなの。
来原 桃、泣いちゃう。
『頑張って。味は完璧よ』
基本、みっちゃんは絵文字とか少ないタイプで、メッセージの返事も素っ気ないけど。
だからこそ、こう言うメッセージ、すごく嬉しい。
「よし、行こうっ!」
「何。来原が弁当食べないなんて珍しいじゃん」
ちょうど購買から帰ってきた飯田に、持ってた袋をジロジロと見られながらそう言われる。
うぅ、うるさい人に捕まったよ。
「用事があるの!言われなくても食べますよぉ〜」
「どこに」
「ど、どこでもいいでしょ!」
どうせ、先輩の話ししたら、やめとけとかなんとか言われるだけだもん。