こっち向いて笑って、先輩!
「桃はどうなのー?一緒に過ごせそうな人、いるの?」
そんな人…いる訳ないじゃん。
やっぱり私だけ違う。
考え方も、見た目も。
頑張って、スカートの丈も短めにしてるけど彼女たちと比べれば全然だし。
そもそも顔の小ささとか、体の細さとか。
見た目だけ誤魔化そうとしてもダメだと痛感する。
モテる女子の集団って感じ。
「…も!…桃!」
「はっ、ごめん!ぼーっとしてて…」
「全く〜。それで?好きな人、いないの?」
「……え、っと…」
グループのみんなが私に注目する。
なんなんだろうこの時間。
っていうか、私、前にこの子たちの前で盛大に如月先輩に振られているんだけどな…。
さっきだって、如月先輩を見て私に教えてくれたのに…間違いなく私の好きな人は…。