コソ恋 ~マセテイルと言われても構わない
5 アクシデント
翌日、神谷先生が社会科資料室前の階段から落ちたニュースは、花里中を駆け巡った。
病院で、右足骨折と診断されたらしい事も。
帰りのホームルームが終わると、皆もざわついていた。
明るい先生なので、心配する生徒さんも多かった。
雛さんも結構お気に入りだったみたいで、珍しく目頭を押さえていた。
「神谷先生には、お見舞いに行けないのですか?」
心配で、どうにもソワソワするので、自分から言い出してみた。
積極的に、看病だってしたい。
「ちょっとね。六人部屋だから、押し掛けると迷惑になると思うわよ。控えなさい」
担任の重松風花(しげまつふうか)先生から聞かされた。
「退院は、いつになりますか?」
「まだ、分からないみたいよ」
「いつも、資料室の整理は任されているのに! 何で、昨日の事で気まずい位の理由で、行かなかったの?」
自分のせいだと責める。
ごめんなさい、神谷先生……。
それから、空気が少し変わった。
社会の授業は、国語の成田先生が受け持つ事となった。
成田先生には、ご迷惑を掛けたし、できる先生だと思って、頭が上がらなかった。
「神谷先生、無事に帰って来てください」
本気で祈り続けた。
病院で、右足骨折と診断されたらしい事も。
帰りのホームルームが終わると、皆もざわついていた。
明るい先生なので、心配する生徒さんも多かった。
雛さんも結構お気に入りだったみたいで、珍しく目頭を押さえていた。
「神谷先生には、お見舞いに行けないのですか?」
心配で、どうにもソワソワするので、自分から言い出してみた。
積極的に、看病だってしたい。
「ちょっとね。六人部屋だから、押し掛けると迷惑になると思うわよ。控えなさい」
担任の重松風花(しげまつふうか)先生から聞かされた。
「退院は、いつになりますか?」
「まだ、分からないみたいよ」
「いつも、資料室の整理は任されているのに! 何で、昨日の事で気まずい位の理由で、行かなかったの?」
自分のせいだと責める。
ごめんなさい、神谷先生……。
それから、空気が少し変わった。
社会の授業は、国語の成田先生が受け持つ事となった。
成田先生には、ご迷惑を掛けたし、できる先生だと思って、頭が上がらなかった。
「神谷先生、無事に帰って来てください」
本気で祈り続けた。