どんな君でも愛してる。
「まるちゃんは、どこに住んでたの?」
「アメリカ!」
「なんでアメリカに?!」
「daddyが日本人とイギリス人のハーフで、アメリカに住んでたから」
「まるちゃんのお母さんは日本人??」
「うん。純粋な日本人。」
真冬は質問攻めにあっていた。
初登校日から早くも3日目。
休み時間ごとに質問攻めに合う真冬だが、その顔に面倒くささや疲れを感じさせることは無かった。
俺(蒼太)が見る限り、笑顔が絶えず、とても楽しそうだ。
「まるちゃーん!!」
人混みをかき分け、急に真冬に飛びついて来たのは千暖。
「ちーちゃん!」
「ごめんね、まる。ちー、やめなさい。」
ビシッとツッコミを入れたのは、千暖の側にいつもいる莉菜だ。
「いいのいいの。ぎゅっーてするのもされるのも大好きだよー!!ね、ちーちゃん!!」
そう言って抱きしめかえされた千暖は、嬉しそうにしている。
よく笑う奴だよな…
「まる、一緒にお昼、食べに行こうや!」
「うん!いいよー!」
「よっしゃぁ!」
真冬がクラスに軽く手を振ると、真冬に続いて千暖、莉菜、祐信、俺が教室を出た。