おうさまの命令
だんだんと菊池くんと接するうちに出てきた「好き」がいまは変な方向に向かって来てる
「よくそんなにこじらせたねー」
「…香音ちゃん逆に凄いね〜」
はい。分かってます。わたしも自分でどんだけこじらせてんだろうって思うもん
もう菊池君に好きって言いたいし、本物の彼女になりたい…けどやっぱりわたしでいいのかなって思う
「いいに決まってんじゃん!いまの菊池にそのまま言ったら泣いて喜ぶんじゃない?」
「うん!きっと喜ぶよ〜
菊池くん香音のこと大好きだもん」
二人の声に背中を押される
「でもわたしで大丈夫かな?」
でもどうしてもそう思ってしまう
二人にこんなこと言っても困らせるしダメだって思ってるのに…