私と結婚してください。
第1章
家系的運命。
春休みも明け、今日から新年度が始まる。
久しぶりの学校に、新しいクラス。
新しい生活が始まる。
…でも、私には憂鬱な出来事が1つだけある。
「希依はどんな人を連れてくるのか楽しみねぇ」
「希依ももうすぐお嫁にいくのか…」
勝手に盛り上がる両親だけど…
「だからそんな予定はないってば!!」
結婚?ナニソレ。誰が決めたの?え?
「お母さんもそう思っていたわ。
でもね、運命には逆らえないのよ。」
「…そんな運命ももう途切れそうだけど。」
「いい?希依。
9代続いた我が家の歴史に終止符を打ったら…わかってるわよね?」
「う…」
高梨希依、17歳
もうすぐ結婚するらしいです。
< 1 / 419 >