私と結婚してください。
ジャンプボールは今回は揉めることもなく凰成と竜司くん。
まぁそうでしょうね。わかってた。
さーて、今回はノッポな二人が相手。
どうやって戦おうかね。
「希依!」
最初の一分間はお手並み拝見、なんて余裕ぶっこいてた私に、
凰成がパスをしてきた。
凰成が、パス。
凰成が、私に、パス。
「……っ、うえぇぇぇ!?」
まさかの見事なチェストパスに、完全な動揺を披露して
「いっ…、」
ボール、落下。
「ご、ごめ…」
すぐさまボールは拾う、んだけど…
「待て」
先生がすぐさま私のところに来て、私の手をとるからボールはまたしても落下。
「……少し腫れてる。突き指したんだろ?
無理しないで医務室へ行こう」
「え…い、いえ!大丈夫ですよ!」
「ボールが当たった時の声と顔で痛かったのはすぐにわかる。
行くぞ。」
と、なんとも強引に、
私の肩まで抱いて、
私と先生の二人きりで、
医務室へ向かった。