私と結婚してください。
変なやつに捕まりました。
「ちょ、希依!
どういうこと!?」
「どういうことじゃないよ!
めぐの言われた通り声かけようとしたらすんごい変な声のかけ方になっちゃって…
しかも椎依のこと軽い女って決めつけるし!
あんなムカつくやつ、初めてだよ!」
「あんなムカつくやつって…
希依、あの人のこと知らないの!?」
「知らないよ!あんなやつ!
っていうかめぐは知ってんの!?」
「知ってるもなにも…
あの人理数科で、しかも神楽グループの吉良凰成(きら おうせい)と神崎竜司(かんざき りゅうじ)だよ!?」
「…神楽、グループ?なにそれ。」
「え!?知らないの!?」
え、もしかして有名…?
有名人なの…?全く知りませんけど…
「神楽グループって言ったら、うちの学園で資産家の御曹司、しかも成績も優秀な9人しか属せない、うちの学園でも選りすぐりの人たちだよ!」
へ、へぇ…そんなものがあったのか…
とはいえ、普通科の私たちにはあんまり関係ない話だな…
「……どんだけすごい人でも、あんなムカつく人なら絶対に嫌!
なんか思い出すだけでムカつく!!」
「まぁまぁ…」
椎依のことなんにも知らないくせに…
椎依は軽い訳じゃないのに。