私と結婚してください。
━━━翌日
6時におき、身支度を整えて凰成を起こす。
……と、いつも通りの生活をしなきゃならないけど、杖が慣れなくて、そんな慣れたはずの生活すら大変だけど、食べさせてもらっている以上、吉良家に尽くさなきゃだね…
よっ、と。
制服もちゃんと着れたし、靴下は片方はけないけど…仕方ないよね。
凰成起こしに行こっと。
よっこらせっと。
「希依「っ、ぁぁぁあ!!」
よっこらせっ、とドアを開けようとしたのに、その瞬間ドアが開いて
「…くぅー…、」
握るはずのドアノブには触れることはできず、引かれたドアは私の軸足の小指を強打。
おかげで勢いよく倒れる始末。
「あ、わりぃ」
「わりぃ、じゃなあぁぁぁい!!」
お前は知ってるか!この小指の大切さを!!
ぶつけたとき、涙我慢できないくらい痛いんだからな!!
お前だけスリッパ履きやがって!!どうして私にはないんだ!!
「・・・すっげぇブスになってるけど」
「元からだわ!!
ほんっとに痛いんだからね!!」
「だから謝ったろ。」
・・・謝って済んだら警察入らねぇよ…
「……それより、なに。
こんな朝早く起きるなんて珍しいじゃん」
骨にヒビが入った方
ではなく、元気なはずの足を大事に抱えて座る私の前に凰成もしゃがみ、
もはやこれ、なんの光景なんだよって感じだけど。