私と結婚してください。
「……ふざけないで。
私はあなたの暇潰しになるほど軽くも安くもない。
バカにしないで。
あんたなんかの暇潰しになるくらいなら、こんな学校やめてやるわ。
神楽だかなんだか知らないけど、そんな金持ちの暇潰しにしていい人間なんていない。
世界はあなたを中心に回っていないわ。」
もう、この人を見るのも嫌で退学届を握りしめて指輪ははめることすらなく、この人に返してここを出ることにした。
……でも、恐らくもう授業中な今、寮に帰ることはできなくて
行く場所もなくて昨日のあの港の公園に行くことにした。
もちろん、あの噴水の前ではないけど。
あの噴水とは一番離れたベンチに座って、ここから見える海をボーッと眺めていた。
学校をやめたらここに来ることもなくなるかもしれないな……