私と結婚してください。



凰成はすぐに車を呼んでくれて、私が寮に戻るわけだから当然竜司くんとめぐも戻るわけで

様子おかしすぎだろ、と自分に突っ込んでしまうくらいなおかしな私を気にして凰成は凰成の車には私しか乗せなかった。


そういう気遣いが、本当に助かる。
なんとなく今は竜司くんだけじゃなく、めぐにも会いたくなかった。

……ううん、めぐと凰成が一緒にいてほしくなかったんだ。


「……なんかあった?」


車を降り、竜司くんを待たずに私は神楽へと向かうから、凰成も竜司くん待たずに部屋まで来てくれてドアがしまった途端、私の腕を優しく掴んで優しく私に問いかける。


「…あのね、凰成」


「ん?」


ん?だって。優しすぎか、おい。
あの初期の超俺様凰成はどこにいったんだ。


「……凰成さ、婚約者いるの?」


散々おかしな私をさらしておいて、こんなおかしな質問をしたら
凰成だって明らかおかしく思うはずだろうけど…このままにしていい問題ではないと思った。


知らないまま、このまま凰成と過ごせる自信はなかった。


いるならいるで、距離感を考えなければ。
こんな、毎日のようにキスしてたらだめだ、って……

……でも


「・・・はぁ?」


びっくりするくらい、凰成は呆れた顔をして、呆れた声を出した。


「え、え…?い、いないの…?」


ちょっと予想外すぎる反応に、またしても私の心が揺さぶられる。


「…あー、竜司から聞いたのか」


そ、そうだよ!!
いいからさっさと答えろや…!


「希依さ、俺がいったこと全部思い出せよ」


「……はい?」


ぜ、ぜんぶ……
結構な量だぞ、おい。なんなら今日の会話全て思い出せねぇ。



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