私と結婚してください。
その日、凰成は珍しく夕食は部屋で食べようというので、初めて二人きりで夕食をとった。
部屋でだと準備や片付けは大変だけど、なんと凰成も手伝ってくれたおかげで、結構楽に終えられた。
━━━そして、翌日
「おはよ」
朝食前に、竜司くんの部屋へ訪れた。
「おはよ。どうしたの?こんな朝早くから」
もちろん、凰成に断りはいれてあるけど。
「あのね、昨日の話なんだけど」
「あ、考えてくれたんだ?」
「うん。
私はやっぱり、凰成の姫を続けていくよ」
もう迷わない。そう決めたのは私じゃないか。
こんなことで揺らいでちゃだめだよね。
「……めぐちゃんのことはいいの?」
「だって私はめぐから直接気持ちを聞いたわけじゃないから。
それに、めぐのことはだいすきだけど、でも
友達のために、自分の気持ちを殺すことはできない」
「…ってことは、希依ちゃんも凰成のこと…」
「……うん。
だから、昨日言ってた竜司くんの気持ちに嘘がないなら
私は竜司くんの気持ちに応えられない」
だいすきだから
めぐのことも、凰成のこともだいすきだから
竜司くんのこともだいすきだから
自分の気持ちに、嘘はつけないんだ。
「…後悔しない?」
「うん、しない。
たとえ今日凰成に姫やめろって言われても、きっとこの選択に後悔はしない。」
「……そか、わかった」
「朝早くからごめんね。
私今日から補習だから行くね!
またお昼にね!」