私と結婚してください。



「でもなぁ…あの二人昔仲良かったみたいだし…」


「その話、吉良さんから伺いました。
でもそれも、吉良さんにとっては昔の話でしかないようでしたよ。

今、吉良さんの傍にいるのは希依さんで、今吉良さんが最も頼りにしているのは希依さんです。
自信を持ってください。」


「えー、頼りにされてるかなぁ」


「とても頼りにされていますよ。
今の吉良さんは希依さんがあってこそです。そして、吉良さんも今の自分自身や今の時間をとても楽しんでらっしゃいます。
何度も繰り返しになってしまいますが、自信を持ってください。
あなたは、吉良さんに選ばれた人です。」


「……ありがと。
なんか頼くんにそこまで言われたら自信出てきたよ。」


「ただ、神崎さんも決して悪い人ではないので、お気を悪くされないでくださいね」


「…うん。
なんかもう竜司くんがよくわかんなくて……」


あの人の考えてることは本当によくわからない。

普通に好きなんだけど
だいすきなんだけど

頭の中が全然見えない……


「神崎さんは私たち4人の中で最も他人と触れる機会が少ない人です。
4人の中でも最も厳しい家庭で育ちました。
なので少々人付き合いが下手なところはありますね。」


「厳しい家庭なのにめぐが姫になることを許可したの?」


「神崎さんのご両親はこのパートナー制度をきっかけに婚姻されたのです。
神崎さんのお母様は一般の方でした。」


「えっ!?そんな前からあるの!?」


「はい。
また、学校側もそれなりに審査をしてから許可を出すので、学校が許可をだし、神崎さん自身がご両親に話されなのなら許可を出されて当然なのです。

なにより、幼い頃に交友関係があったことは事実なのですから。」


へぇー…、本当に結婚した人いるのか…
しかも一般庶民とセレブが……

・・・すごいな。


ってことは…、私と凰成も可能性は0じゃないのかな……


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