私と結婚してください。



そのあとは伊織くんの部屋に戻って談笑タイムなわけだけど
ほぼほぼ私のくだらない話だった。


「……そういえば、私と二人で話したいことがあったのではないですか?」


くだらない話が一段落したとき、またあの優しい笑顔の頼くんにそんなことを言われた。


「……まぁ、話ってものではないんだけどさ」


この人の笑顔はすごい。
私の心をどんどん解放させる。

私、こんなに欠点がない人初めて見たよ


「私、めぐのことだいすきなはずなのに
なんか今は見るのも嫌っていうか……

なんかもう今までのめぐに見えなくなっちゃって…」


今まで見てきためぐには見えなくて
めぐとどう接すればいいのかもわからない

めぐと話す凰成に、私は話かけらない。


私が入ってはいけない空気感があそこには漂っている。
前は普通に行けたあそこに、私はもう入れなくなっている。


「…希依さんが神楽にきたばかりの頃、神楽に入った希依さんを妬む人がいる、と言ったと思いますが、それがまさに西島さんだったのでしょう。

自分が仲良かった吉良さん、神崎さんに気に入れられ、神楽にまで入り、仲を深める希依さんが妬ましいのだと思いますよ。


そしてそんな西島さんの味方をしたのが、神崎さんだった。
希依さんを吉良さんに渡したくはなかったのでしょう。」


「・・・人間の感情ってめんどくさっ」


「でも、それが人間というものです。
もし希依さんが伊織様の姫でしたら、私も全力で妨害すると思いますよ。

人間というものは、他人の幸せより自分の幸せを1番に願うものです。」


そっか、そうだよなぁ…
それが当然と言えば当然なのかもしれない。

私も今、めぐに妬ましい感情を抱いてるんだもんな…



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