私と結婚してください。
「やめることを止めはしない。
だけどね、やめたって彼氏ができる保証なんてないでしょ。
っていうか、やめて出会いなんてあるの?ないでしょ。
これも何かの縁。
中卒になって嫌いな相手と結婚するより、まだ凰成に好きになってもらう方がましだと俺は思うね。」
……あの人が私を好きになる?絶対にない。
そして、私があの人を好きになることも絶対にない。
でも…確かに学校をやめて、出会いなんてこれから先あるのか?
それならまだ…
……いや、でもな…
「あー、なんか腹減ったな。
ねぇ、希依ちゃんって牛丼屋さん、行ったことある?」
「え、まぁ…クラスの男子と前に何度か…」
「じゃあ行かない!?
俺ずっと行ってみたかったんだ~」
・・・はい?
え、行ったことないの?男子高校生なのに?
嘘でしょ?
「ね、凰成も行ってみたいよね?」
「え?」
神崎竜司が後ろを振り向くから、私も自然と後ろを振り向いちゃって
…振り向いたら後ろには吉良凰成が立ってて
「……盗み聞きなんてたち悪いですね。」
「盗み聞きじゃねーよ。
竜司がここにいろっつったんだよ。」
「それを世間一般では盗み聞きって言うんです。」
「……いちいちムカつくやつだな」
「それを人に言う前に、まずは自分の言動を見直したらいかがですか?」
「まぁまぁまぁ!
ここで言い争うより飯でも食いに行って、そこで喧嘩しなよ。
ね!俺車呼ぶし~」