私と結婚してください。
とりあえず頼に連絡…なんかあいつらに電話することねぇから変な感じだな。
『はい』
「あ、凰成だけど
今日飯いらねぇから。俺の飯竜司に回しといて」
「そうですか、わかりました」
「それだけ、じゃ」
『あ、吉良さん』
「なに」
『神崎さんは、もう希依さんに気持ちを伝えられたみたいですよ』
「……は?」
気持ちを…、ってことは
竜司はやっぱり希依のこと……
『私からはそれだけですが
……もし、吉良さんも同じ想いでしたら
後悔なされないよう、大切にしてください』
「……俺には関係ない話だろ」
『吉良さん、今素直にならなければあなたはきっと後悔することになります。
先程イラつかれた理由を、よくお考えください。
先程、私と希依さんが二人でいたところを見て不快な思いをされたはずです。
その意味を、あなたはもう気づかれているはずです。
……失礼します』
頼の電話はそういって切れた。
頼と希依が二人でいたところを見てイライラした、その意味……
…頼、昔似たようなこと言ってたよな
俺が前の彼女と別れる前
『彼女があなたのそばにいる真の目的を、あなたはもう気づかれているはずです』
そんなことをな。
……頼はいっつも間違ったことは言わない。
ってことはやっぱり俺
希依のこと、好きなんかな……
「凰成~、この服でいい?」
そういって自分の部屋から出てきた希依はすっかり女で
「…あぁ、似合ってるわ」
今、俺のそばにいるのが当たり前になってるこいつを竜司に渡すのだけは
「ほんと?ならこれにしよーっと」
俺は絶対に、いやだ