私と結婚してください。
それから準備体操をし、最初はとりあえずチーム練となったのに、竜司くんと伊織くんの二人がいきなりチーム戦がいいとかいうから、今回もいきなり試合から…
もう、なんでこの人たちは練習というものをしないんだ。
「んじゃとりあえず順番を決めよう」
と、いうことで姫の私たちはおとなしくじゃんけんをして、私とめぐが勝った。
「くっそー…また負けた…」
「・・・いや、負けたの頼くんだけど」
そしてガキな伊織くんはまた変なとこで悔しがる。
たかがじゃんけんだし、みんな平等に試合するのにね。別にいいじゃん、順番なんて。
「んじゃ俺らからだね~」
そういって伸びをする竜司くん。
この人もすんごい上手だからもうただの恐怖でしかない。笑顔でボール奪ってくからね。
そんときの凰成の顔がもう……だから恐怖なんだよ。この人は。
「ジャンプは俺らでいい?」
「どうぞどうぞ」
ということで、私と凰成もおとなしくコートに入った。
凰成と竜司くんだと凰成の方がジャンプ力がある。
だから大抵ジャンプボールは私のところにくるから、もう一発目からかなり気合いをいれないと…
落としたりなんかしたら…怒った凰成が恐怖でしかないよ!!
「希依」
「な、なに!?」
超気合いモードに切り替え中の私に、凰成は真顔で話しかけてきて、その真顔が怖くて
私の声は裏返ってしまった。
「……突き指には気を付けろよ」
「へ?」
突き、指…そっか
前回、私突き指したんだったね。
もうそんなこと忘れてたよ……
「わ、わかった!」
「あとボール落とすなよ」
「……はい」
「負けたら罰ゲームな」
小悪魔みたいな笑みを浮かべながらそういう凰成に、私の胸はドキンと高鳴った。
あんなに嫌で嫌でしかたなかったあの罰ゲームも、凰成を好きと自覚してからはまったく罰になっていない。
むしろ、私へのごほうびなんではないかと思えてくるくらい
毎度毎度、凰成のキスに酔いしれる。
「わ、わかったよ」