私と結婚してください。



「では、私からはこちらを」

今度は頼くんから、なにか箱が出てきて

「ありがとう!」

受けとると、なんだか少し重い。


「開けても構いませんよ」


というので、ちょっと重いしテーブルに置かせてもらって開けてみると

「あ、シャンプー!
ここのいい香りするんだよね!!」

有名な、高級シャンプーとコンディショナー
それにトリートメントだった。


「ここのシャンプーは髪の毛がとても綺麗に見えると聞きまして
すぐに用意してもらいました。

髪の毛は女性の宝物ですからね」

「ありがとう!このシャンプー憧れだったんだぁ」


絶対いつもは手が出せない値段だけど…値段関係なく私のことを思って選んでくれる3人の気持ちが本当に本当に嬉しかった。


「はい、希依。それに椎依。
これは私から!」

最後に出てきたのは、めぐから小さな袋。


「開けて開けて!」

「ありがとう!なにかな~」


2人でワクワクしながら開けると、なかにはきれいな髪飾り。
私と椎依、色違いだった。


「うわー、きれい」

「最近、希依もオシャレになってきたし、最近2人お揃いって全然見ないしさ
仲良く一緒につけてよ」

「ありがとう!大事にする~」

「こういう双子っぽいこと、最近なかったからいいね」

「ね!私もやっと椎依に追い付いてきたってことかな」

「まだまだだけどね」


……まだまだだけどさ
私もいつか、椎依みたいにきれいになれたらいいな…


「おい!凰成はないのかよ!」


伊織くんがそんなことをいって、ハッと思い出した。


「……ねぇよ」


私、あれ竜司くんにとられたままだったんだ…



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