私と結婚してください。
学校へ戻ると神崎竜司は午後からは授業に出るようで、かなり渋々だけど教室へと向かった。
で、私はというと
「…なに、ここ。」
「俺の部屋」
なんだか、煌びやかな部屋へと通された。
「で、こっちが今日からのお前の部屋」
いちいち雑だけど、まぁ説明してくれてるから文句は言えないな。
で、どんな部屋だー?
「・・・広。」
「向こうのドア入ると左が風呂で右がトイレ。
まぁいきゃわかる。」
「お風呂?シャワーじゃなくて?」
「シャワー?なんだそれ、シャワールームだけの風呂なんて見たことねーけど。
普通バスタブがあるだろ。」
…いや、なかった。
少なくとも普通科の寮はシャワーだけだった。
トイレもめっちゃ狭いし…
「お前の荷物はもう運ばれてるからな。」
「え、誰が?」
「お前の妹が荷物詰めたって言ってたけど。
運んだのは俺の家のやつ。」
へ、へぇ…
あなたの家の人…
それは家族…ではないよね?
「それから、お前の部屋は内側から鍵かかるから。
別に入ったりしねぇけど、鍵は好きに使えよ。」
え、鍵まであるんだ。
そりゃそうだよなぁ。だって異性だもん。
なんかあったら困るわ。
……たぶん、鍵がなくてもなんにもないだろうけど。
「お前は俺の部屋を通らなきゃ外には出られねぇから俺の部屋は好きに出入りしていい。
むしろ朝とかは俺を起こして俺の飯の準備をして俺の身支度を整えるためにほぼ俺の部屋にいるだろうな。」
……なんだそれ。
本当に世話係だな…
「やることは特に決まってるわけじゃねぇ。
だけど俺がお前を解雇した場合、お前は普通科へと戻る。」
「え!?罰とかなんもなく…?」
「そう。俺が解雇した場合のみな。」
……ならすぐにでも解雇してくれよ…
なんて、お願いしたところで無理なんだろうけど。