私と結婚してください。



そんな女子トークを済ませ、トイレから出たら


「おっせーよ!」


…本日3回目のおっせーよ!いただきました。


「女子はなにかと時間かかるのよ」


でも、めぐが威圧的にそういったら、伊織くんは小さくなったから


「ふふ、そーだそーだ!」


もっと責めてやった。ふん。


だけど凰成はなんか誰かと電話してて、背中を向けていたから
それが終わるのをもう少し待っていた。


「そういえば頼くんって電車乗れる?」

「…実は乗ったことがないんです」


わお。
やっぱり、さすがお坊っちゃま。


「一応軽く勉強してきたのですが、わからないことがあったら聞いてもよろしいですか?」

「うん!もちろん!」


ふふ、嬉しいや。
頼くんに頼られるって、本当にないことだもん。


「おい、楽しそうだな」

「う、わっ!」


と思ったら、後ろから重く体重がのし掛かり、凰成の声が上から降ってきた。


「ほら、行くぞ」

「はーい」


だけどまた、私の手は凰成の手の中へ。
こういう独占欲、好きだなぁ。


「そういえば誰と電話してたの?」

「あ?親父」

「あ、そうなんだ」


お父さんかぁ。
お父さんと電話…仲いいな…

私なんて両親とも電話なんてほとんどしないけど…



< 294 / 419 >

この作品をシェア

pagetop