私と結婚してください。
そんなことをしていると、伊織くんや竜司くんたちもホームへあがってきて、
みんな一緒に電車へと乗り込んだ。
「すっげー!!」
先頭車両で喜ぶ高校3年生…
他人のフリ…できたら楽だったな…
「希依ちゃん見えてきたぜ!!」
「…頼むから静かにしててくれ…」
…あれ、そういえば
私と伊織くんはよく2人で言い合いもするし、体が触れあうケンカもするし、一緒に遊ぶ機会もめっちゃあるのに、凰成は伊織くんには妬かない。
その差は、いったいなんでだろうか。
そして電車は無事駅へと到着した。
この時点ですでに9時半。
開園時間はとっくに過ぎてる。
…友達と来るときは6時くらいから開園待ちしてるのに…
「なんか…こんな時間からきて、しかもこんな混んでるところにきて…
あなたたちお坊っちゃまが楽しめる気がしない…
なにするにも待つし…」
駅の時点でこの人の多さ。
それにこの温室育ちのお坊っちゃまが混雑したこの場所で楽しめる気がしないんだけど…
「あぁ、それなら全然大丈夫!
な!凰成!」
「あ?あぁ」
・・・は?
え、竜司くんはなにをいってるの?
そして凰成はなにに頷いたの?
…もしかして、混雑は全然平気系なのか?
部屋のノックもできないのに…?