私と結婚してください。



「おい」


……おいって…


「あのねぇ、レディの部屋はノックしてくれる?」


「ノック?へぇ、したことないわ。」


「優しくコンコンって叩くだけでいいから。
鍵かけてやるまでは思わないけど、そのくらいはしてよね。
今着替えてたらどうすんの。」


「めんどくせぇから逆にそういうときは鍵かけろよ。」


「はぁ?ドア叩くだけじゃない。」


「そっちは鍵閉めるだけだろ。」


……ったく、たかがノックでなんでこんな揉めなきゃいけなきゃいけないのよ。くだらない…


「…わかった、わかりました。
じゃあダメなときは鍵をかけます。

それよりなにか用?」


もうこういうときは折れてあげないとヒートアップしそう。
そうなるのもめんどくさいしね。


「あぁ、とりあえず着替えろよ。
制服のままじゃねーか。

着替えたら俺の部屋来い」


「…はいはい。
じゃあちょっと待ってて。」


今度こそ、ちゃんと鍵も閉めた。
あの自分中心に世界回ってます精神どうにかなんないかな…

……あれを直すのが私の役目なのか?もしかして…



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