私と結婚してください。
「なんか、安心しちゃうな」
「え?」
「実なね、私も凰成は玲子さんのこと好きなのかなって思ってた時期があったの」
「え!?まじ!?」
「うん。
だってあの2人、やけに親密なんだもん!」
「それわかる!
なんか入れない空気あるよな!」
「そうなの!
…でもね、前に玲子さんに、なんで伊織くんなんですか?って聞いたことあって。
凰成や頼くんがいるのに、なんで伊織くんなんですか?って」
「…なんかそれ、俺にめっちゃ失礼じゃね?」
「でもそのときの玲子さん、すっごい伊織くんのこと愛おしそうに話してくれたの。
そばにいたいから、って。
だから大丈夫!玲子さんはずっと、伊織くんに夢中だから」
ずっと、ずっとずっと。
本当に末長く、幸せになってほしいよ。
「…なんかありがと」
「どういたしまして。
なんかみんなは知らない伊織くんを見れてすっごい嬉しいもん、私」
「なんか俺、ずっと1人で悩んでてさ。
今後もたぶんなんか相談しちゃうかも。
やっぱあの3人にはちょっと言いにくいし。
ってかあいつらそういう経験無さすぎだし」
「いや、それ言ったら私もないけど…」
「でもあいつらよりよっぽど、頼りになるから」
「…なに、それ」
"あいつらより頼りになるから"
まさか、そんなこと言われるなんてね…
なんかちょっと泣きそうになっちゃうじゃん
「神楽にきてくれてありがと
きっかけはあれでもさ」
「…こちらこそ、ありがとう。…友達になってくれて」