私と結婚してください。
観覧車の2人---凰成side
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「ったく、伊織のやつ…」
「申し訳ありません、伊織様がどうしても希依さんと話がしたいと言うので…」
まぁ今さら希依とわざわざ2人きりになる必要なんてないかもだけど
…きっと希依となら、もっと楽しいことをバンバン言ってくれるんだろうな。
別に頼だから悪いってわけじゃねぇんたけど…
「…今日は朝からいろいろと申し訳ありません」
「は?…あぁ」
…ま、こういうことがないと、頼とゆっくり話せる時間もねぇか…
「…頼は、今のまんまでいいわけ?」
「……どういう意味ですか?」
「好きなんじゃねーの?希依のこと」
「……希依さんが笑ってれば、それでいいんです」
「欲ねぇなー
とりあえず告ってみりゃいいのに」
「希依さんが好きなのは貴方です。
私が気持ちを伝えたところで困らせ、私自身が希依さんの笑顔を奪うことになります。
…希依さんが、私を大切に想ってくれているからこそ、壊すことなんてできないんですよ」
ふーん、そういうもんかね。
でもまぁ…その程度で動くようなやつじゃない。
もしそんなんで気持ちが動くなら、もう好きじゃ…