私と結婚してください。
仕方ないからとりあえず無難にデニムのハーフパンツとTシャツを着て、主人の部屋に戻った。けど……
「……お前、いつもそんな服を着てんのか?」
「それがなにか?」
「…やめた。予定変更、制服に着替えろ。」
「はぁ!?なんでよ!!」
「そんなダセェ服で俺の横歩く気かよ。
まじでむり。さっさと制服に戻せ」
…ダサいって言ったよ。ダサいって……
そりゃ、昨日は椎依の服借りてたけどさ…
「さっさとしろよ。」
「……はいはい」
寮の中で何着ようが私の勝手じゃん…
それすらも許されないところへ来てしまったのか、私は…
そういえば吉良凰成はもう着替えてた。……かっこよかったなぁ…
これから毎日あのイケメンの隣を歩くのか。
確かにこんなちんちくりん…嫌かもしれない。
「……着替え直しましたけど」
「出掛ける。もう車呼んである。」
「え?どこに?」
「テメェの服を買いにだよ。
あんなダセェので回りうろつかれちゃ気分害す。」
そ、そこまで……
そんなひどいですかね…
「早く行くぞ」
「はい。」
私はまた制服を着て、吉良凰成と部屋を出る。
鍵を閉めるのは当然私の仕事、かと思っていたのに
「オートロックだけど」
……普通科の寮とは全然違った。
「…失礼しました。」
オートロックか…
じゃあ鍵は絶対忘れないようにしないとな…