私と結婚してください。



「今年いっぱい、つまり年末で
この神楽制度を廃止する」


……え?


「君たちを、解体する」


私の頭の中は、一瞬にしてフリーズした。
そしてこの会場の誰もが、なにも発しない、静寂な空気だけが私を包んだ。


「……ちょっと待てよ」


そんな静寂を壊したのは、隣にいた凰成だった。

だけど、そんなの無視するかのように、学長は続ける。


「君たちの親御さんからはすでに承諾を得ている。
そして、姫たちは今度一切主人たちとの接触を禁止する」

「えっ…!?」


それに真っ先に反応したのは、私だった。


「じゃ、じゃあ…年明けたらもう凰成にも会えないってこと?」

「……そんなん別に関係ないんじゃね?
所詮学校が決めたこと。俺らもうあと数か月で卒業なんだし」


凰成のその言葉を、学長はしっかりと聞いていたみたいで


「いや、これは親御さんが希望したことだ。
学校だけの決定ではない」


そう、告げられた。


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