私と結婚してください。



「……あの、理由はなんですか?
どうして突然、そのようなことになったんですか?」


戸惑う私をよそに、めぐは冷静に学長に問う。


「せめて理由を教えてください。
そんな急にそのような決定、ここにいる全員が納得できないと思います」


めぐのその言葉に、学長は少しため息を吐いた。


「……それは、君たちのせいだよ」

「え…?」

「昨日、御縁(みえにし)くんが事故に遭ったね」


え、頼くんの事故が原因…?


「御縁くんの親御さんはご立腹だ。
本来、姫は主人のために尽くす立場なのに、ほかの姫を庇って事故だなんて。
今のままでは学校にはもう行かせられないと。

だいたい、最近の主人は姫を召使のように使う生徒までいる。
そのこともあり、神楽制度廃止案というものは前から出ていたんだ。

日頃の君たちが、この決定に拍車をかけたことを、忘れるな」


その学長の言葉に、クラスメイトたちは強く反発をした。
そりゃそうだろうな。急にこんな決定、いくらなんでもひどすぎる。

…でも、私たち5人はなにも言えなかった。
いうことなんか、できなかった。

まさか、昨日のことでこんなことになるなんて、思いもよらなかったから…


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