私と結婚してください。
それから私たちは授業を真面目に受け、放課後
凰成はさっそくお父さんに電話してくれた。
私はそれを終わるのを待つだけ…と、思ったら
「希依、今日ひま?」
「え、うん」
「今から俺んち帰るぞ」
「え!?」
なんかとんでもないことを言い出した。
「あのクソ親父…!」
「え、なに」
わけがわからないまま
まだ制服だというのに、凰成はすぐに車を呼んで、凰成のご自宅へと向かった。
「なに、どうしたの急に」
「とりあえず話聞こうと電話したらふざけた留守電になってんだよ」
そう言って、凰成はまたお父さんへと電話をかけ、私の耳に当てた。
『話を聞きたければ、家に帰ってくるんだ。ファッファッファッ』
…なんだこれ。
「…これ絶対ちょっと楽しんでるでしょ」
「なんでわざわざ家まで行かねぇとなんだよ」
「まぁ、逆に大事な話だから家まで読んだのかもよ?
凰成、いつも電話で済ませてるから…ちゃんと顔合わせて話そうってことなんじゃないかな?」
「は?」
「顔見せるのって、大事なことだもん」
「…どうだろな、
今まで、散々俺と会わずに使用人伝いにしか話さなかった親父がそんなこと考えてるなんて、考えられない」
「それは凰成のことを思って、あえて放任にしてたって頼くんも言ってたよ。
やっぱり本当はちゃんと会って話したいんだよ」
私のその言葉に、凰成はなにも言わなかった。
ずっと、1人だったからかな…
きっと今のお父さんとの距離感が難しいんだよね