私と結婚してください。
「……なぁ、頼んち行ってみねぇ?」
「え?頼くんち?」
「そ。さっき希依言ってたろ。
大事な話だから、直接会って話すって。
だから俺らも、頼の親父さんのとこいって、話をしてこよう。
な、伊織」
「……そうだな!!」
「ちょ、ちょっと待って
今行っても仕事とかでいないんじゃない…?」
「それに、いきなり行くのはマナー違反。
普通はアポとって、向こうの都合に合わせるもんでしょ」
私とめぐの発言に、凰成と伊織くんがいったん落ち着いた。
いきなり訪問はさすがに失礼だ。
とにかく予定を聞かなければ。
「誰か、頼くんちの電話番号わかる?」
「……頼のはわかるけど」
「あ、俺家に帰れば昔の連絡網ある!!」
「じゃあとりあえず伊織くんはそれ、取ってきてくれない?
それまで私たちはここでほかのことを考えよ」
その私の案に、みんなが賛成してくれて
伊織くんは自宅へと向かった。
とりあえず私たちは凰成の部屋へと移動することにした。
「で、なにを考えるわけ?」
…ちょっと、凰成さん
なにを間の抜けたことを…
「普通に、どうしたら考え直させてもらえるか、でしょ!
このまま考え直してくれって言っても絶対反対されるだけだよ!
私たちにどれだけ神楽が必要か
頼くんにどれだけ神楽が必要か
そこを証明するのがいいんじゃないかなって思うんだけど…」
「そうだね。
この神楽はやっぱり主人の成長のためにあるものだから、それを言うべきだろうね」
「でも頼は姫じゃん」
・・・そうだった。
頼くんって主人じゃないんだった…
お金持ちだから完全錯覚起こしてた…