私と結婚してください。
やっぱり君が私には必要で
「よし、行くか」
車を降り、インターホンを押す。
さすがに頼くんちは車を降りてインターホンだ。
凰成んちなんて、門入ってからも車だからな…
押してからしばらくして
『いらっしゃいませ、瀬戸様』
その声が、インターホンから聞こえた。
「こんにちは!
あの、頼に会いたいんですが」
『申し訳ありません。
今はお会いできません』
「え!なんで!?」
『申し訳ありません』
そういって、インターホンはぶちっと切れた。
「……まじか」
「門すら開けてもらえないなんて…」
「どうするよ」
まさかの門前払いで、立ち尽くす私たち。
このまま帰るなんてできない。
でも、このままここにいても仕方ない…
どうしようと悩んでいたら
「うちに、なにか用かね」
後ろから、そんな声が聞こえた。
「あ、おじさん!!」
後ろを振り返ると、車から降りた頼くんのお父さんが立っていた。