私と結婚してください。



「……そこらへんの事情は知らねぇけど
でももし俺に子供ができたら、俺もたぶん子供にはそこらへん全部委ねると思うけどな。
なんか、親父の考えてること、わかる」

「凰成…大人になったね」

「……さっきから、俺のことバカにしてるだろ」

「え、そんなことないよ!
ただ姫として、凰成の成長が身に染みただけだよ!」

「結局ガキ扱いしてんじゃねぇかよ」

「だからそんなんじゃないって」


…いや、してるのか?
してるかも。

昔の凰成はとんでもなかったし…それに比べて今は…
とか考えてると、なんかちょっと親気分だな。


「でもまぁ、希依もここに来た頃に比べたら本当に成長したよな。
最初はうるせぇガキだったけど、今は伊織くらいにはなったし」

「え、まだ伊織くんレベル!?」

「いや、全然伊織レベルだろ。
やっと垢ぬけてきたけど、それでもうるせぇしすぐ伊織と言い合いするし」


う…、確かに…
しかも垢ぬけたおかげがほぼ凰成のおかげ…
服も髪の毛も全部凰成のおかげだわ…


「あ、そうだ。
パーティー前にまた美容院行くだろ?予約しといたから」

「……ありがとうございます」


私がなんにも言わなくても、毎月ちゃーんと美容院に連れてってくれるんだから…


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