私と結婚してください。
そうやって、着々と準備が進んでいく。
ドレスも靴も、取りに行ったときにちゃーんとサイズの確認までして受け取り。
一体ここにいくらかけたんだろう…
ネックレスはお店に買いに行った。
「赤いドレスなんだから控えめにしとかないと嫌味っぽくなる」
と凰成が言うから、控えてのダイヤのネックレス。
…控えめでも、しっかりダイヤ。
しかも3重になってて、小さいけどダイヤが何個かついてるやつ。
それとペアになっているイヤリングも。
もう、値段は見れなかった。
私ごときにこんないいものを買ってしまっていいのだろうか…
まぁドレスと靴もそうなんだけどさ…
「よし、これで揃えるものは揃ったな」
「そうだね」
バッグも小さい肩にかけられるショルダーバッグを。
まぁハンカチとティッシュくらいしかいれるものはないんだけど。
あ、あとたぶんリップも。
あとはエステにまた行くくらい。
当日はいつもの美容院でまた化粧とヘアセットもするだけ。
「あー、なんかもう緊張する」
「いやあと何日あると思ってんだよ」
「あと4日しかないよ!」
街はもうすっかりクリスマス全開。
イルミネーションが今日もきれいだけど、それすら見れない余裕のなさ…
「まぁここまでいろいろ勉強してきたけど
希依は希依らしくいればいいんじゃね?」
「それみんな言うけど私らしくいたら絶対失敗するって」
「まぁ伊織と言い合いだけはするなよ。
さすがに伊織は仕掛けてこねぇから」
「いや私も絶対それどころじゃないから」