私と結婚してください。
「伊織様、夕食をオーダーして参ります。
ご希望はございますか?」
「あ!今日はみんなでここで食わねぇ!?
希依ちゃんの歓迎パーティってことで!
な、凰成!いいよね!?」
「どうせ俺が反対したってやるんだろ。」
「へへ、まあね!この部屋が一番広いし~。
ってことでパーティ系ならなんでも!
ケーキも忘れずにな!!」
「かしこまりました。
では高梨さん、参りましょう。」
「うん!
……じゃあ、あの私も行ってきます。」
「お前はいいんじゃねぇ?
自分の歓迎パーティを自分で準備すんのかよ。」
「いいの!私も行って勉強してくる。
じゃあね。」
吉良凰成にそれだけいって、私は頼さん、……頼くん?と部屋を出た。
「エレベーターはここにありますが、ここは主人不在のときは極力使用してはいけません。
ですが、1階から5階以上の移動や、早急の用件がある場合は使用して構いません。」
「わかりました!」
「それと、基本的なことですが
1階、2階が学舎となり、3階は図書室、パソコン室、食堂となります。
3階は6時から消灯時間の22時まで、学舎は6時から18時、4階から上の寮へは15時から翌8時までが出入り自由となります。
寮に関しては申請さえされていれば日中出入り自由、他は全部屋ロックが解除されない状態になりますので、忘れ物を取りに行くこともできませんし、寝坊などすると部屋から出られなくなりますのでお気をつけください。」
へ、へぇ…めちゃくちゃ厳しいな…
普通科とは全然違うんだな…
「学校が休みの日に学舎へ入る場合も申請が必要となります。」
「へぇ…教室に行くのも厳しいんだ。」
「忍び込む人がいるため、防犯システムがとても厳しいんです。
この建物は理数科の人にとっては憧れなんです。」
へぇ、そうなんだ。
みんなここに入りたいのかなぁ。こんな厳しいのに。
私なら絶対やだなぁ。
……入っちゃってるけど。