私と結婚してください。
頼くんちから15分
今日はいつも以上に豪華な吉良邸へと到着した。
今日、車が止まったのは
いつものでっかいお屋敷ではなく、それよりも左側にある、あの立派な倉庫と同じくらいの建物だった。
「ここは?」
「吉良さんちがパーティーするときはいつもこの建物なんです」
へぇ…つまりパーティー用の建物ってことか。
車を降りると、土足のまま入れるらしくてそのまま上がっていったから、私もそのまま頼くんにエスコートされながら建物に入った。
入り口でたぶん、凰成んちで働いてる人たちに招待状を渡し、クロークにてコートとかを渡して、身軽になった私たちはやっと会場に入った。
会場は外から見るよりもずっと広く、高い高い天井にはシャンデリアが飾られている。
そして招待客も、芸能人もいたり、よくメディアに出てる有名実業家もいたり…
なんだかすごい顔ぶればかり…
知らない人もいるけど、見るからに「お金持ちです」って感じで…
どの方もオーラがすごくて、圧倒されてしまった。
「希依さん、大丈夫ですか?」
「…なんか、やっぱりホームパーティーの域を超えてる…」
「これが仕事関係の、公式パーティーだったら
もっともっとすごくなりますよ。
それに比べたら、確かにレベルは落とされてると感じます」
「これで!?」
「はい」
…すごい。
なんか、めぐは逆プロポーズしろとか言ってたけど
それって、こういう煌びやかなものまですべて受け入れる覚悟が必要になるわけでしょ?
私に…できるのかなぁ…
「希依さん、吉良さんがいましたよ」
「え?」
前を歩く頼くんのご両親は、迷わず凰成のご両親めがけて歩いてる。
まずは主催者へ挨拶、か。