私と結婚してください。



「吉良さん、こんばんは」

「あぁ、御縁さん
ようこそ、いらっしゃいました」

「本日はお招きいただき、ありがとうございます」


そんな大人同士の会話の横で

「おう、頼」

「今日も華やかですね」

「ってかすごい人ばっかじゃん…」


私たち子供も談笑を始めた。
凰成と頼くんが仲良くしゃべる中、そこに伊織くんち、玲子さんちも合流した。


「希依ちゃんすごいキレイじゃない」

「いやそれそのまんま玲子さんにお返ししますよ」


普段からキレイな玲子さんは
今日もめちゃくちゃきれいだった。

ロイヤルブルーの豪華なドレスが、ひと際目立つ。
それに負けない玲子さんのきれいなお顔。

これの婚約者が伊織くん…


いやまぁ、伊織くんもかっこいいと思うよ?
やっぱこういうとこで見るといいとこのお坊ちゃんなんだなぁとも思うよ?

でもそのすぐ横に立つ頼くんのがなんだかお似合い…

って!希依!
そんなこと思っちゃダメでしょ!!


玲子さんは、伊織くんが好きなんだから!!


「おい、希依
聞いてる?」

「え、えっ!?なに!?」

「…聞いてなかったのかよ」

「う…ごめん」


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