私と結婚してください。
エピローグ
あれから、私たちは冬休みの間に両家の挨拶を済ませた。
お父さんはすごい緊張していたけど、お母さん同士はすぐに仲良くなっていた。
椎依は全力でお祝いしてくれたけど、やっぱり凰成とはいまいちなかよくなってはいない。でもまぁここも時間の問題かな…
2月にも無事、結納を済ませた。
婚約を決めてから、とにかくお母さん同士がすごくやる気満々で…
早く籍を入れなさいだの、寮出たらどこに住むのだの、すっっっごい口出しをしてくる。
「逆に全部やってくれて楽じゃね」
なんて、凰成は言ってたけどね。
まぁ喜んでくれてるならありがたい限りだけどね。
そして結納後、吉良家の公式パーティーが開催された。
もちろん、主役は私たち。無事婚約お披露目パーティーだ。
それが開催されるまでも、頼くんや玲子さんに手伝ってもらい、なんとか恥にならないようにと必死だった。
その甲斐もあってなのか、そこで会った一華さんには
「幸せにならなかったら許さないからね」
と釘を刺されたけど
「これからもよろしくね、希依さん」
名前も覚えてくれて、手も握りあった。
結局、一華さんは本当に凰成のことが好きだったのかよくわからない。
ただ表面を見ていただけなのか、それとも本気で好きだったのか…
そこらへんを玲子さんに聞いても、よくわからないの一言で終わってしまったし…
でも、本気で凰成のことが好きだったなら
その気持ちを裏切ることのないように、ちゃんと幸せにならないと。