私と結婚してください。
「……あの、頼くん…」
「はい」
もう、こうなったら聞くしかない!!
恥じらいなんて捨てるんだ、希依!!
「…あの、全然わからないんだけど…」
「なにがですか?」
「しゅ、宿題……
はっきり言って、見たこともない…」
「……そうでしたか、わかりました。
少々お待ちください」
なんか間があったな……
さすがの頼くんも絶句したか…
…頼くんはすごいなぁ
宿題もポンポン終わらせていって、伊織くんを甘やかすこともしないで信頼もされてて
姫としても完璧なんだな……
……姫って、これくらいできて当然なのかな…
「お待たせいたしました。
吉良さん、こちらのテーブルをお借りしてもよろしいですか?」
「あぁ、好きに使って」
「では失礼いたします。」
……吉良凰成ともこんなにまともな会話だよ。
きっとあれが私だったら『なんでだよ立ってろよ』とか適当にあしらわれるんだろうな。
「高梨さん、こちらに。」
「あ、はい!」
頼くんは私なんかにも椅子を引いてくれる。
THE、レディワースト。
吉良凰成にもそういう心が必要だよ、絶対。
「まずこちらから。」
頼くんは私の左側にぴったりと座り
……なんだかそれが少し緊張感を増すけど、頼くんはそんなこと全くお構いなしで
頼くんが恐らくまとめたデータを見せてくれた。
「すごく基本的なことですが、ここからやればきっとこの先もできるようになりますので。
まずここがー・・」