私と結婚してください。



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それからみっちり基礎から教えてもらい、それを踏まえたところで宿題も全て教えてもらって

全ては頼くんのおかげでなんとか満点で送信を終えた。


「ごめんね…
私、頼くんの主人でもないのにこんな聞いちゃって…」


「大丈夫ですよ。
友達ならこれくらい普通でしょう。」


「……友達?」


「失礼しました。
いけませんでしたでしょうか…」


「……ううん!全然!」


うわー!友達!こんな人と友達!
こんなしっかりした人が私の友達だよ!

……あとでめぐに自慢しよっと。



友達第一号だぁ。


「それはよかったです。
これまでの授業データをそちらにお送りしましたので、ぜひ今後の参考にしてください。」


「ありがとう!」


「それから、こんなことはないと思うのですが万が一のためと、姫としての責任として伝えさせていただきます。」


「え、なに…?」


「月に1度、定期テストがあります。
そこで30点未満、つまり赤点をとると補習授業があります。
いきなりそこで解雇されるわけではありませんが、何度も追試となり、前期が終わる9月の期末テストで赤点をとり、追試で90点以上を取らないと学校側から解雇されてしまいます。」


「え!?」


「過去に前例はない、かなり珍しいパターンではあります。
ですが今までの姫は中等部から理数科に進み、理数科の生徒として理数科の授業を受けてきた学園の中でもハイレベルな方々ばかりだったんです。
普通科からの姫選出は恐らく高梨さんが初めてです。

普通科と理数科では中等部から授業内容が全く違うため、高梨さんが理解できなくて当然なのですが、今のままでは高梨さんは解雇となってしまうかもしれません。」


う、うそ……


「今まで主人の都合で姫を解雇された方は何人かいます。
そういう方々は元のクラスに戻るのですが、出戻りという立場から理数科一般クラスの方々から差別を受けることも少なくはありませんでした。

高梨さんの場合は普通科ということもあり、さらに妬みや嫉妬が強い人たちがいると思います。
もしかしたら、辛い思いをしてしまうかもしれません。」


……そっか、そうだよね…
だってめぐ昨日言ってたもんね

神楽の人と話せただけだもラッキー、って…



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